オルソケラトロジー
オルソケラトロジーとは、角膜と呼ばれる目の表面を抑えることで平坦化させ、近視を矯正する特殊なコンタクトレンズのことです。就寝時にコンタクトレンズを装用することで、日中は裸眼で過ごすことができます。
日本では2009年に厚生労働省に承認され、近視の方に使用されています。
当院ではメニコン社の角膜矯正用コンタクトレンズ「メニコンオルソＫ」を用い、治療を行います。
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装用前：近視の状態
眼は入ってきた光を角膜と水晶体で屈折させ、網膜上で焦点を合わせることにより像として捉えます。近視の場合は、この焦点が網膜より手前で結ばれるために像がぼやけて見えます。
装用中
「メニコンオルソＫ」を就寝時に装用することにより、角膜前面の形状がやや平坦化され、焦点が網膜上で結ばれ近視が矯正されます。
装用後
「メニコンオルソＫ」によって平坦化された角膜前面は、レンズをはずしても一定の時間形状を保つことができるため、起きている間は十分な裸眼視力が維持されます。
※効果には個人差があります。
＊自由診療となります。保険やこども医療費の助成は受けられません。
＊完全予約制になります。事前にお電話でご予約ください。
＊コンタクトレンズをご使用中の方は事前に装用中止期間が必要となります。
- ソフトコンタクトレンズ：１週間
- ハードコンタクトレンズ：２週間
- オルソケラトロジーレンズ：1か月
～治療の流れ～
- 適応検査（5,500円 税込み：適応の可否にかかわらずお支払いいただきます）
目に病気はないかを検査・診察させていただきます。目に問題がなければトライアルレンズを装用します。 - オルソケラトロジーの適応であれば、レンズ度数を決定し患者様に合ったレンズをご注文します。商品到着後に再度来院いただき、装用練習や取り扱いのご説明をし、1週間お試し頂きます。
- 1週間レンズをお試しいただいた状態で来院いただき、効果や目の状態を確認いたします。特に問題なければ、治療を開始します。
- 2週間ほどで来院いただき、目やレンズの状態を確認いたします。
- 以降3か月毎に受診いただきます。
レンズ費用（自費診療）（初年度1年間の検査代・診察代込み）
- 両眼：137,500円（税込み）
- 片眼：68,750円（税込み）
2年目以降：年4回の定期検査代 22,000円（税込み）/年
個人差はありますが、数年ごとにレンズ交換が必要となることがあります。その際はレンズ代金が必要となります。
1枚：44,000円（税込み）
～保障について～
- キャンセル：レンズ注文後1か月以内は１回限り無料でキャンセルいただけます。
- 処方交換：度数変更などレンズの規格変更を治療開始後３か月以内は片眼１回無料で交換いただけます。
- 破損：治療開始後１年以内は片眼につき１回無料で交換いただけます。その際は、破損レンズの1/2以上のご提示が必要となります。
検査スケジュール
よくある質問
- オルソケラトロジー治療はどんな人に適しているの？
- 水泳やスキューバダイビングなど水中のスポーツや、サッカー、バスケットボール、ボクシングなど激しい動きのあるスポーツをされる方におすすめです。また、眼鏡やコンタクトレンズの装用が不便と感じる方にも適しています。
- 普通のコンタクトレンズやメガネとの違いは？
- 普通のコンタクトレンズやメガネは度のあるレンズを装用することによって視力を向上させますが、オルソケラトロジーでは角膜そのものを矯正して裸眼視力を向上させます。また普通のコンタクトレンズは外せばもとの裸眼視力のままですが、オルソケラトロジーレンズは外しても見える「裸眼視力を矯正するレンズ」です。
- レーザーによる手術(レーシック)とは、どこが違うの？
- 最大の違いは、角膜を傷つけずに矯正する、という点です。オルソケラトロジーレンズの使用を中止すると、やがて角膜は元の状態に戻ります。
- 子供でも大丈夫？
- 大丈夫です。一般的に角膜の柔軟性が高い若年者ほど高い効果が得られます。また、成長とともに近視の度が変化した場合でもレンズの度やデザインを変えることで対応できるため手術療法に比べ安全かつ有効な方法といえます。
- 近視の進行を抑える効果があるって本当？
- オルソケラトロジーの近視進行抑制効果が認められています。10年間の長期報告でも、オルソケラトロジーは近視進行を有意に抑制し、安全性にも問題がなかったことが明らかとなっています。
- オルソケラトロジーレンズの耐用年数は？
- 一般的なハードコンタクトレンズと同等です。レンズの傷がひどい場合や度数に変更があった場合は買い替えが必要になります。
- オルソケラトロジーレンズを寝ているときに装用しても大丈夫？
- 酸素透過性が非常に高い素材のレンズですので、問題ないとされています。ただし、毎日欠かさず適切なレンズケアを行い、レンズを清潔に保つことや定期的な診察が必要です。
- オルソケラトロジーレンズは一日どのくらいの時間装用する必要があるの？
- 一般的には6～7時間前後のレンズ装用が必要とされていますが、目の度数や目の状態、ライフスタイルによって個人差があります。
- オルソケラトロジーレンズは毎日装用しなければいけないの？
- 基本的には、毎日レンズを装用する必要があります。ただし、近視・乱視の度数や目の状態によって個人差があり、毎日装用しなくても十分な視力が得られる場合もあります。
- オルソケラトロジーレンズの装用を途中でやめるとどうなるの？
- レンズを使用していた期間や目の状態によって個人差はありますが、一般的には2週間から1ヶ月程度で角膜形状は治療を始める前の状態へ戻ります。
- オルソケラトロジーレンズを装用して起こる合併症の心配は？
- レンズやレンズケースを清潔に保っていない場合、通常のハードコンタクトレンズと同等の合併症が起こり得ることはありますので、必ず定期検査を受けてください。