糖尿病の目の合併症~糖尿病網膜症~

糖尿病は最も身近な生活習慣病の一つではないでしょうか。成人の10人に1人が糖尿病と言われていますが、初期の段階では自覚症状が乏しく、健康診断や手術前の採血などで偶然見つかることもよくあります。

糖尿病は目にも合併症を引き起こします。糖尿病と同様に、初期の段階では全く自覚症状はなく、知らず知らずのうちに進行していきます。

高血糖に長時間さらされることで網膜の血管が徐々に壊れてしまい、目の奥で出血を起こしたり、悪い膜(増殖膜)や悪い血管(新生血管)ができたりします。

また、糖尿病黄斑浮腫と呼ばれる網膜のむくみを合併すると急に視覚障害を自覚します。

糖尿病網膜症があるかどうかの検査を受けるには、以前は瞳を開く目薬をさす必要がありました。そのためお時間もかかり、そのあとしばらく車の運転ができませんでした。

当院では、散瞳することなく広い範囲の目の奥を撮影できる眼底カメラを採用しております。診察終了後すぐにお車の運転が可能です。糖尿病と診断された方は、ぜひ眼底カメラを受けていただけたらと思います。