閃輝暗点(せんきあんてん)とは、視界の一部にキラキラ輝く閃輝が現れ、周辺部に拡大していく現象です。片頭痛の前兆として有名で、片頭痛全体の約3割に出現すると言われています。
この閃輝暗点は芥川龍之介の小説の中にも登場します。1927年に発表された「歯車」という小説で、閃輝暗点のことを「歯車」と名付けて、一連の現象を記載しています。
その場面を要約すると、
『半透明の歯車が視界に舞っていて、徐々に数が増え視野を塞いでしまう。しばらくすると歯車は消え、代わりに頭痛が始まった。』
片頭痛の前兆である閃輝暗点の症状がよくわかります。
なぜ、閃輝暗点を伴う片頭痛と伴わない片頭痛があるのかはよくわかっていないようですが、脳の視床下部という部位が刺激されることで引き起こされるようです。